2023-01-01から1年間の記事一覧
画家ムンクの代表作である『叫び』は、背景となる燃えるように赤く染まった空が印象的です。この絵を最初に見たとき、人物がほほに手を当て叫んでいる様子を描いたものかと思いました。そうではなく自然の叫びに対して耳をふさいでるとの説明は、意外でした…
近年、最高気温が35度を超える猛暑日が増えてきました。夏になると、「熱中症に気を付けましょう」と、ニュースなどで盛んに注意喚起がなされています。 白色に比べて黒色は熱を吸収しやすく、温度が上昇しやすいと言われています。JAF(日本自動車連盟)は…
宮崎駿監督のアニメ映画『魔女の宅急便』で、主人公キキが住むようになったコリコの町の家々は、白い壁と赤い屋根が印象的です。海に臨む丘の上に立つ家の赤い屋根瓦は、温暖で光あふれる気候に合った明るくエキゾチックな雰囲気を醸した出しています。 日本…
2億年前、恐竜が栄えていたジュラ紀(2億年前~1億4千500万年前)が始まるころに地上を覆っていたのは、裸子植物でした。裸子植物は、現在のイチョウやソテツの仲間で、受粉後に種子になる胚珠がむき出しになっています。裸子植物の花は風で花粉を運ぶ風…
眼球の奥の網膜には光を感じ取る視細胞とういう細胞がたくさんあります。視細胞は2種類あり、桿体(かんたい)と錐体(すいたい)です。 桿体は弱い光にも反応する感度の高い細胞です。日没後の薄暗い中、月明りや星明りなどの暗い中で物を見るときに働きま…
音は音波と言われるように波で、光もまた波の性質を持っています。 波は山と谷が交互に繰り返られますが、山と次の山までの長さが波長です。光は波長の短い方から青、緑、黄、赤と色が徐々にそして連続的に変化していきます。一方、音は波長が短い(周波数が…
私たちは暑い時に体温を下げるために汗をかくことを当たり前のように思っていますが、汗をかく動物は意外と少ないのです。身の回りの動物で汗をかくのはウマやウシなどです。イヌは汗をかくことができないので、口を開けて熱を逃がし体温を下げています。ゾ…
ハチの駆除は白い服を着て アシナガバチは蓮の実の形をした小規模な巣を軒下や木の枝に作ります。子供のころ巣をとって遊んでいました。アシナガバチは比較的おとなしい性格です。ミツバチには何度か刺されましたが、アシナガバチに刺された記憶はありません…
月の空は昼間でも黒い 地球が1回自転するのにかかる時間がちょうど一日の24時間だと思っている人もいるかもしれませんが、そうではありません。地球は自転しながら太陽の周りを公転しているので、その分だけ余計に自転しなければ一日にならないのです。1…
赤い魚は深い海に棲む 浅い海は明るく水温も高いので、エサとなるプランクトンも豊富で、魚たちにとっては住みやすい環境です。ただし、多くの魚が同じ場所に棲み、競争も熾烈です。さらに捕食者は水中にいる大型の魚だけでなく、上空から鳥も襲ってきます。…
歳をとるとなぜ髪は白くなるのか 歳をとるとともに白髪が増えていきます。白髪が目立ち始める歳や白髪の量には個人差が大きく、主に遺伝によると言われています。では若い時には黒かった髪が年を取るとなぜ白くなるのでしょうか。 その前に、ミー散乱につい…
生まれたばかりの赤ちゃんは色が見えない わたしは生まれてから2歳になるまでの記憶がありません。おそらく3歳くらいのだと思いますが、家の中の風景や両親の話す声をかすかに思い出すことができます。そのころにはすでに目が見え、耳が聞こえていたのでし…
ビールの消費量が減ってきてるとはいえ、酒類の中では根強い人気があります。酒の席では、とりあえずビールで乾杯というのが多いのではないでしょうか。 ビールの容器には缶と瓶がありますが、缶の比率は徐々に増え、現在70%を超えているそうです。特に家…
黒い果実は目立たない? 植物がその近くに種子を落としていたのでは分布を広げることはできません。また、種子が芽吹いても親の近くは病害虫も発生しやすいし、樹木では親木と光や養分を争うことになります。成長し、子孫を増やすためには、種子を離れたとこ…
三原色の光を混ぜてもすべての色の光を作ることはできない 光の三原色は、赤、緑、青です。黄は光の三原色には含まれません。異なる色の光を混ぜることを混色といいます。三原色の光を混色するとすべての色の光を作り出せると言われることがありますが、それ…
昆虫の複眼を構成する個眼の数と動く速さの関係 自然界では、高度な目があればエサとなる動物を容易に見つけて捕らえることができます。また食べられる方の動物も敵をいち早く見つけて逃げることができます。しかし、速く動けない動物が目を発達させてもその…
ロウソクの炎がオレンジ色なのにガスコンロの炎が青いのはなぜ ガスコンロの炎は寒色である青色のせいであまり熱そうな気がしませんが、オレンジ色をしているロウソクの炎より温度は高く、約1800℃です。ロウソクは温度の高い炎の外側で1400℃くらいです。燃焼…
透明な動物は水中にはいるのに陸上にいないわけ 体の色を環境の色に合わせることで、目立たなくなり、捕食者や獲物に気づかれにくくなります。隠ぺい色です。環境の色が変わると目立つようになるので、なるべく体の色に近い環境を好んで棲んでいます。なかに…
洞窟や深海に棲む動物はなぜ白い色をしているのか 動物が色をまとっている理由はいくつかあります。 派手な体色や模様で自分の存在を目立たせることにより,敵に対して警告を発するものです。これを標識色といいます。針で刺すハチ、毒をもつヘビ、捕食動物…
ナスを煮ると色落ちするのにトマトを煮ても鮮やかな赤色を保つのはなぜ 野菜の色は緑以外に、赤、黄、青紫など様々な色がります。食卓を彩り、食欲を増加させる効果があります。これらの色は、植物が作り出した色素がもたらしたものです。 イチゴ、リンゴ、…
魚のお腹が白いのはなぜ 卵から孵ったウナギの子はレプトセファルスと呼ばれ、平たく、細長く、透明です。 レプトセファルスは半年間太平洋で漂いながら成長してシラスウナギになります。川にたどり着いたシラスウナギは背が黒く腹が白くなり、そこで5~10年…
なぜ紫外線は見えないのか 地上に降り注ぐ太陽光には、人の目に見える可視光以外に、可視光より波長の短い紫外線や波長の長い赤外線などが含まれています。太陽光のおよそ6%は紫外線です。人の目には紫外線は見えませんが、紫外線が見える動物はたくさんい…
灯台下(もと)暗し チルチルとミチルの兄妹は,幸せの青い鳥を探しに行くがどこにも見つけることができない。しかし、目がさめてみると,部屋の鳥かごに青い鳥がいたことに気づく。この童話のように、「灯台下暗し」ということわざは、近くにあるものにはか…
ドレスの色の見え方は色恒常性のせい? 昼間の太陽の光で照らされた白い紙は白く見えます。これはいろんな色の光を含んだ太陽光が紙の表面に当たり、当たった光のほとんどすべてが反射して見ている人の目に届くからです。 夕方の黄色い太陽の光で照らされた…
色の見え方としては、物体の表面に属しているように見える物体色と発光しているように見える光源色があります。若葉色は、JIS(日本工業規格)に規定されている物体色の慣用色名のひとつで、やわらかい黄緑と定義されています。慣用色名は、動物や植物など私…
動物の中にはオスとメスで体の色が異なるものがいます。 そのような動物では、一般にオスが鮮やかな色をしています。例えば、キジやオシドリのメスは茶と白で地味な色です。それに対して、キジのオスは頭部の赤色が印象的ですし、オシドリのオスの体はオレン…
光は電波と同じ電磁波の一種であり、音は空気の振動です。つまり光も音も波ですが、光の伝わる速度が音に比べ桁違いな速いなど、それらの性質は大きく異なっています。 光の波長は380ナノメートル~780ナノメートル。ナノメートルは1メートルの10億分の1で…
カワセミは全長17センチメートルくらい鳥で、羽根は鮮やかな金属光沢をしたヒスイのような青い色しています。この青い色は色素によるものではなく、構造色と言われ、毛にある微細構造により現われる色です。タマムシの光沢のある緑色も構造色によるもので…
ヤナギルリハムシは黒い色をした体長約4ミリメートルの昆虫です。幼虫も成虫もヤナギの葉を好んで食べます。 このヤナギルリハムシの幼虫をエサとしているのがカメノコテントウです。カメノコテントウは、日本にいるテントウムシで最大級の大きさで、約1セ…
大型船やタンカーは多くの場合、上下2色に塗り分けられています。特に下側に塗られている赤い色はよく目立ち、大型船の目印のようになっています。上側の色は決まっていませんが、黒く塗られていることが多いようです。 船が水面と接する境界線が喫水線(きっ…