2024-01-01から1年間の記事一覧
高山の環境は植物にとってとても厳しいものがあります。特に強い風が一年中吹いていています。そんな中で育つほとんどの高山植物は背丈が高くなりません。 高山だけでなく、強い風がよく吹く場所に生えている植物は背丈があまり伸びません。風で揺すられ続け…
大規模な山火事が発生すると森に生えていた草木は燃えつくされ、大きな被害が生じる。山火事には人為的なものと自然に発生するものがあります。人為的な原因としては焚火やたばこによるものなどです。自然に発生する山火事としては、木々の摩擦によるものや…
イチゴを露地で栽培すると実がなるのは暖かくなる5月から6月にかけてですが、わたしたちは寒い12月のクリスマスの時期にもイチゴを食べることができます。多くの野菜や果物が季節に関係なく売られています。それらの多くが温室で栽培されたものです。 ガラス…
童謡「たき火」に「さざんか さざんか 咲いた道」の歌詞にあるように、冬に咲く花と言えばサザンカを思い出します。サザンカによく似た花で冬から春にかけて咲く花がツバキです。サザンカとツバキはともに庭木として人気がありますが、見分けるのが難しい花…
水面を滑るようにくるくると回っているミズスマシ。ミズスマシの大きさは種類によって異なりますが、体長7ミリメートル前後の黒い色をした水生昆虫です。昔は池や沼のよく見かけましたが、最近数を減らしており、絶滅危惧種になっています。 ミズスマシが棲…
失敗したり恥ずかしい出来事があったりすると、憂鬱な気分になり落ち込みます。それは月日が経つとともに薄れていき、ほとんど気にならなくなりますが、何かのきっかけで思い出すとまた気持ちが沈んでしまいます。 一方、人は重大な問題に直面したとき不安を…
アメリカンフットボールや野球の選手がまぶしさを防ぐために目の下に黒いラインを塗ったり、黒いテープを貼ったりしているのを見かけます。アイブラックと呼ばれるのがこの黒いラインやテープです。 太陽光や夜の照明光が頬に反射して目に入るとボールが見え…
ハキリアリはアメリカ大陸のアマゾンなどの熱帯地方に生息するアリです。蜜や虫を主食とする他のアリと違って、ハキリアリはキノコを餌としています。でも野生のキノコを採ってくるのではなく、自ら栽培をするという変わり者です。 ハキリアリはその名前が示…
タケはよく見かけるけど、タケが花を咲かせるところを見たことがある人は少ないのではないでしょうか。それは、日本のマダケやハチクは120年ごと、モウソウチクは67年ごとにしか花を咲かせないからです。タケはイネ科の植物で、イネの穂のような花を咲かせま…
月は太陽の光を反射して光っているのに太陽よりも黄色く見えます。これは月の表面の岩などが、波長の短い青い光をあまり反射せず、波長の長い黄色い光や赤い光をたくさん反射するためです。惑星も月と同じように太陽の光を反射して光っているため、惑星の表…
多くの動物の眼は、頭の正面か側面についています。 他の動物を餌とする動物を捕食動物と呼び、捕食動物の餌となる動物を被食動物と呼んでいます。目が頭の正面についているのはライオンのような捕食動物です。目が正面についていると二つの眼の視野が重なり…
光や音などの刺激に対して反応するまでの時間を反応時間と言います。反応時間にはいくつか種類があり、代表的なものに単純反応時間と選択反応時間があります。 単純反応時間は、例えば、光が見えたらできるだけ早くボタンを押すというようなもので、1種類の…
リスは秋になると冬に備えて食べ物を貯蔵する習性があります。たくさんの木の実を地面に埋めたり、木の又に挟んだりします。そして、餌の少なくなる冬にこれらの木の実を食べ、生き延びるのです。 特に栄養が豊富なクルミの実はリスの大好物です。中でもオニ…
オオバコは「大葉子」と書くように、大きな葉をもった背の低い植物です。舗装されていない道があれば、北海道から沖縄まで、そして平地から高い山の上まで、日本中のどこでも見つけることができます。 人や動物がよく通る道に生え、踏みつけられながら育ちま…
オオハリアリはは東アジアから東南アジアにかけて広く分布しており、日本においてもよく見かけるアリです。体長は約4ミリメートルで、社会性昆虫で女王アリを中心に集団で生活しています。また、現在では北米で外来種のアリとして増えていて、分布を広げて…
タヌキは、日本では古くから親しまれてきた野生動物です。「かちかち山」などの昔話にも頻繁に登場します。また、都合が悪い時に寝ているふりをすることを「狸寝入り」と言いますが、このような狸の入った諺もいくつかあります。これらの中では、多くの場合…
私が育ったのは香川の農村です。今でこそ、家の近くにはスーパーマーケットやディスカウトショップなどができて、夜も明るくなってきましたが、幼少の頃は、家の周りには民家が数件ある程度で街灯などもありませんでした。月が出ていない夜道は真っ暗で、懐…
種類の異なる生物が結びつきをもち、一緒に生活している状態を共生と呼んでいます。共生には2種類あり、片利共生と相利共生です。片利共生は片方のみ利益があり、もう一方にとっては利害が発生しない関係です。相利共生では相互に利益があります。 片利共生…
農薬が散布されていないキャベツ畑でしょうか。アオムシに葉が食べられ無残な状態になっているキャベツを見かけることがあります。 京都大学の高林純示氏らの研究によると、アオムシに食べられたキャベツは、アオムシの天敵を呼ぶそうです。キャベツが、「コ…
ベランダでプランターを使った野菜作りを楽しんでいます。今までに作ったのはミニトマト、細ネギ、オクラ、小松菜などです。上手く育つときもあれば、途中で病気になったり害虫にやられたりとうまくいかないこともよくあります。 プランターで野菜を育てる場…
水の流れに身を任せてふわふわと漂う様子に癒されると、最近観賞用としてクラゲの人気が高まっています。傘を開いたり閉じたりするゆったりしたリズムが心地よく感じられます。 クラゲは刺胞(しほう)動物とよばれる動物のグループに属し、イソギンチャクや…
ナマコはウニやヒトデと同じ棘皮動物(きょくひどうぶつ)の一種です。見た目がグロテスクで、とても食材になるとは思えません。夏目漱石が著書の『我輩は猫である』の中で、「はじめてなまこを食べた人の勇気や精神力には敬服するべきだ」と書いていますが…
カラスは、鳥の中でも知能が発達しているとされています。イソップ物語の中に「カラスと水差し」というカラスの賢さを示す話があります。のどが乾いたカラスが水差しを見つけました。しかし水差しには、水が少ししか入っておらず、くちばしが水面まで届きま…
ハエトリソウの葉は緑色をしており、葉緑素による光合成で養分を作り出しています。ただ、やせた土地でも育つことができるように、ハエなどの虫を捕まえて足りない養分を補いながら成長する食虫植物です。 貝殻のような形をした捕虫葉の周辺にはトゲが並んで…
道端や河原には雑草と呼ばれるいろいろな植物が生えています。それぞれの場所には毎年同じ種の植物が同じように育つわけではありません。その一帯に群生していた植物は、翌年以降数が減り、そのうちあまり見かけることができなくなります。一方、それまで見…
「働きアリの法則」をご存知でしょうか。アリのコロニー(集団)では、「よく働くアリ」と「普通に働くアリ」と「働かないアリ」とに分かれ、その割合は2:6:2になります。そこで「よく働くアリ」2割を間引くと、残りの8割の中の2割が「よく働くアリ」に…
街中を歩いていると少し前まであった建物が取り壊され、突然空き地ができていることがよくあります。敷地はロープで囲われていて、立ち入り禁止の札が立っています。 新たにできた空き地の土が日の光を浴びるのは数十年ぶりです。湿った土はやがて乾いてきて…
クリスマスのころになると園芸店の店先に並べられているポインセチア。上部の赤くなっているのは花ではなく、葉が変化したもので苞(ほう)と呼ばれています。形は下部の緑色の葉と同じです。アントシアニンという色素で赤く染まっています。虫や鳥をなど呼…
人が物を見て、主に形と色でそれが何であるかを判断します。 トイレ表示の色分けでは、一般に男性を青、女性を赤とし、性別と色の印象を一致させています。広島国際大学の荒生弘史らは、図の4種類のトイレ表示を用いて、形で性別を判断する場合と色で性別を…
カラスウリは、朝顔のようにつるで周りの木などに絡みついて大きくなっていく植物です。夏になると、日没後一定の暗さになった時に花を咲かせます。おそらく明るさを精度よく感知するセンサを備えているのでしょう。花が咲いているのは一夜だけで、明け方に…