不思議を科学する

不思議を科学する

灯台のひかり方はそれぞれ違う

海岸線をドライブしていて岬の小高いところに白い灯台を見つけると、立ち寄ってみたくなります。そこは広い海を遠くまで見渡すことができる眺めのいい場所と決まっているからです。そうでなければ灯台の役目を果たすことができないわけです。 灯台は夜には点…

電気がなくても時計の文字盤が光るのはなぜ

夜中に目が覚めたとき、今何時かなと枕もとの時計を見ると、真っ暗な中でも時計は時刻を教えてくれます。文字盤と針がうっすらと光っているからです。 この時計の文字盤や針には蓄光塗料(夜光塗料)が塗られています。暗闇の中で淡く光っているのが燐光(蓄…

パラボラアンテナで光を集めるフクジュソウ

フクジュソウの話をする前に放物面鏡について説明しましょう。フクジュソウのユニークな特性は放物面鏡の性質を利用しているからです。 物を投げたときに描く軌跡が放物線です。軸を中心にして放物線を回転してできる面を放物面と言います。テレビの衛星放送…

北極星を見れば緯度が分かる

北半球では、夜、北の空を見ると、星々が時間とともに反時計回りに動いて見えます。その回転の中心にあるのは北極星です。したがって北極星はいつ見ても真北の方向で輝いています。北極星は2等星と比較的明るいこともあって、北斗七星などを手がかりに容易に…

昔の灯は今の灯の100分の1よりは暗かった

昔日本で使われていた行灯(あんどん)や和ろうそくの光は現在家庭などで使われている白熱電球やLED電球に比べ、とても弱いものでした。小山恵美氏によると、行灯を30センチメートルの高さに置き、そこから30センチメートル離れた地点での照度は1 ルクスを下…

暗いと話がはずむ

視覚心理の実験では、暗い中で実験を行う場合があります。暗い所に目が慣れるまで電気を消してから10~15分待ってから実験を始めます。それまで被験者と二人で真っ暗な中で待つことになりますが、意外とこの時に話がはずむことが多いのです。暗さが話し…

人はなぜ闇を恐れ、火を心地よく感じるのか

最後に停電を経験したのはいつだったか思い出すことができません。おそらく二十年以上も前だったと思います。最近は停電することがめったにありませんが、私が子供の頃はよく停電をしました。台風の襲撃を受けるとたびたび停電が起きていました。すぐに復旧…

ホタルの光が人を引きつける理由

テレビの番組で自然や里山を扱ったものをよく見ます。最近、里山の棚田の良さが見直されているようです。耕作されずに荒れていた棚田が再び手入れされ、昔の姿によみがえっているところがあります。ひとつひとつ段差のある小さな田では機械が使いにくく、お…

半月の明るさは満月の半分ではない

満月は深夜になると南の空高くに上ります。そのとき月に照らされる地表の明るさはおよそ0.2ルクスです。人の視力は明るい所では1.0付近で、細かいものまでよく見えます。暗くなるにしたがって見えにくくなり、満月の明るさである0.2ルクスになると視力も0.2…

LEDはいいことばかりではない

21世紀になって、LEDが一般の照明光源の他、イルミネーション、信号の光源などに広く使われるようになりまし。省エネで長寿命であるだけでなく、小型でデザイン性にも優れています。さらに水銀を使っていないので環境に対しても好ましい光源です。 このよう…

時計の針が右回りなのはなぜ

時計には針で時刻を示すアナログ式と数字で時刻を示すデジタル式があります。一時デジタル式がもてはやされたことがありますが、見やすいこともあり今ではアナログ式が好まれているようです。最近の時計の誤差はほとんどなく、特に電波時計では自動で時刻合…