失敗したり恥ずかしい出来事があったりすると、憂鬱な気分になり落ち込みます。それは月日が経つとともに薄れていき、ほとんど気にならなくなりますが、何かのきっかけで思い出すとまた気持ちが沈んでしまいます。
一方、人は重大な問題に直面したとき不安を感じます。問題がすぐに解決すればいいのですが、なかなかそうもいかず、落ち着かないに日が続くこともしばしばです。
こんなふうに憂鬱になったり、不安を感じたりすることが断続的に訪れてきます。毎日楽しい気分でいられたらどんなにいいかと思ってしまいます。できれば落ち込んだり不安を感じたりすることを避けたいのですが、なぜできないのでしょうか。すべての人の感情の中に大小の差はあれ落ち込みや不安があるのが不思議です。
調べてみると、これらには人が生きていく上で重要な役割があるそうです。
落ち込みがあることによって、人は冷静に状況の変化を把握できるようになり、今進行している計画ややり方を良い方向に変更することができます。それが人にとって利益をもたらし、損失の回避につながることになります。いつも楽しい気分だと自己抑制が効かなくなって、暴走してしまう恐れがあるのです。
また不安を感じることによって、危機的な状況に陥らないように、危険を予め回避することができるようになります。それによって身を守り、人の生存率を高めることにつながります。
このように落ち込みや不安は人にとってなくてはならないものなのです。そんなふうに考えると、落ち込みや不安をプラス思考で捉えることができ、それらが必要以上に大きくなることも避けることができるのではないでしょうか。